毎年8月13日、高野山では夏の風物詩として知られる「萬燈供養会(まんどうくようえ)」、通称「ろうそく祭り」が開催されます。
奥之院へ続く約2kmの参道に約10万本のろうそくが灯され、静かな杉木立の中に幻想的な光景が広がります。先祖供養のために始まった行事ですが、その美しさから全国各地から多くの参拝者が訪れる高野山を代表する行事のひとつとなっています。
この記事では、高野山生まれの観光バス運転手である私が、高野山ろうそく祭りの見どころや楽しみ方を紹介します。
高野山ろうそく祭り(萬燈供養会)とは?
高野山ろうそく祭りは、毎年8月13日に奥之院で行われる先祖供養の行事です。
正式には「萬燈供養会」と呼ばれ、お盆に帰ってくるご先祖様や奥之院に眠るすべての御霊に祈りを捧げる法会として行われています。
参拝者がろうそくを受け取り、自ら参道へ並べて火を灯していく参加型の行事であることも特徴です。約10万本のろうそくによって奥之院参道が光の道へと変わります。
高野山について詳しく知りたい方は、
「高野山とはどんな場所?高野山生まれの観光バス運転手が見どころを解説」
もご覧ください。
なぜ8月13日に行われるのか
8月13日はお盆の迎え火の日にあたります。
日本では古くから、ご先祖様の霊を迎え供養する風習があります。
高野山の萬燈供養会もその意味を受け継ぎ、弘法大師空海が今も瞑想を続けていると信仰される奥之院で、先祖供養や世界平和への祈りを捧げる行事として続けられています。
見どころ① 奥之院参道を埋め尽くす10万本のろうそく
最大の見どころは何と言っても10万本のろうそくです。
一の橋から燈籠堂まで続く約2kmの参道の両側に無数の灯りが並びます。
昼間とはまったく違う雰囲気になり、奥之院の杉木立の中に浮かび上がる光景はとても幻想的です。
風が吹くたびに揺れる炎を見ていると、自然と心が落ち着いてくる不思議な時間を過ごせます。
見どころ② 弘法大師へ続く幻想的な光の道
奥之院は弘法大師空海が入定されている聖地です。
参道には戦国武将や大名、企業慰霊碑など数多くの墓所や供養塔が並んでいます。
その歴史ある参道をろうそくの灯りだけを頼りに歩く体験は、昼間の観光とはまったく異なります。
まるで弘法大師の御廟へ導かれているような神聖な気持ちになるでしょう。
奥之院について詳しく知りたい方は、
「奥之院とは?弘法大師空海が今も生きる高野山の聖地を解説」
もおすすめです。
見どころ③ 燈籠堂で行われる萬燈供養会
ろうそく祭りの締めくくりとして、燈籠堂では萬燈供養会の法要が行われます。
僧侶による読経が響く中で行われる法要は厳粛そのものです。
観光イベントというよりも、祈りと供養の行事であることを実感できる時間です。
例年20時頃から法要が営まれています。
アクセスと当日の注意点
ろうそく祭り当日は多くの参拝者が訪れるため、高野山内は非常に混雑します。
できるだけ公共交通機関を利用する
歩きやすい靴で参加する
夜は気温が下がるため羽織るものを準備する
懐中電灯があると便利
参道での飲食は控える
特に車の場合は駐車場不足や渋滞が発生しやすいため注意が必要です。
高野山生まれの私がおすすめする楽しみ方
私がおすすめしたいのは、少し早めに高野山へ到着して昼間の奥之院も参拝しておくことです。
昼と夜では同じ場所とは思えないほど雰囲気が変わります。
また、時間に余裕がある方は宿坊に宿泊し、翌朝の勤行にも参加すると高野山の魅力をより深く感じられるでしょう。
初めて高野山を訪れる方は、以下のモデルコースも参考にしてください。
高野山観光モデルコースはこちらもおすすめ
奥之院を訪れるなら、周辺の見どころも合わせて巡るモデルコースがおすすめです。
まとめ
高野山ろうそく祭り(萬燈供養会)は、毎年8月13日に奥之院で開催される高野山を代表する行事です。
約10万本のろうそくが照らし出す参道は、言葉では表現できないほど幻想的な光景です。
しかし、この行事の本当の魅力は美しい景色だけではありません。
ご先祖様への感謝や祈りの心を感じられることこそが、高野山ろうそく祭り最大の魅力ではないでしょうか。
高野山を訪れる機会があれば、ぜひ一度その灯りの中を歩いてみてください。



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